カブト.Final

仮面ライダーカブト Final
脚本:米村正二 監督:石田秀範

とうとう最終回と言う事で、今週は順列をちょっと替えて「カブト」の感想を先に上げちゃいますね。

ま、やっぱりと言うかなんと言うか、結局風呂敷は全部畳まれなかったり、細かい部分で色々と突っ込みどころは沢山ありましたが、思った以上に綺麗に纏まった・・・と言うか、ノリ的には“平成ライダー”と言うよりはむしろとてもオーソドックスなヒーロー物の最終回と言った感じで、全編の半分以上を理屈無用にバトルで押し切っちゃう辺りはなんか「宇宙刑事」の頃の東映ヒーロー物みたいなある意味潔い最終回で、そう言う点では中々爽快でしたよ(^^)

そんな訳で、最終回のポイント

※オープニング
毎作恒例、最終回は通常OP無しで前2回のハイライトを短く纏め、「Final」のロゴの入ったタイトルで提供バックって流れ。
本編に時間を割くって意味ではいいんですが、個人的には「カブト」のOPタイトル結構好きだったからちょっと淋しいかな?
ちゅうか、地獄兄弟は既にスルーですか、そうですか・・・(T▽T)

※ネックレス着用義務化
実際有り難迷惑な話なんだけど、殆ど有無をも言わせぬ半強制的な施行って意味では、なんだかN○K受信料義務化とか、地上波デジタル対応へのお願いみたいな話だな(^^;
但し、ネックレスをしてない人間は全員しょっぴかれるとか、通報の対象とか言うのならばもはや恐怖政治の様相を呈してますが、勿論それがヤツらの目的。

三島&根岸コンビ(やなコンビだ(^^;)の計画、全世界に向けて人類をネイティブ化させる電波を発信するとか、なんとな~くアニメの「BlOOD+」に終盤に似た様な展開があった様な・・・
そう言えば、根岸の理念とかも同時間帯でやってた「ガンダムSEED DESTINY」のランダルなんとかさん(ちゃんと観てなかったからよく知らん(^^;)のそれと通じる物がありますが、もしかしてパクった参考にしたのかな?(^^;
尤も、後者に関してはむしろ白倉Pの作品では共通している“敵側”の理念でもあるんですが、それについては後ほど改めて・・・

※反旗
天道君のあの手紙は蓮華への詫び状じゃなくて加賀美君へのラブレターだったのか(違!)

ちょっと突っ込ませてもらえば、天道君はあのネックレスについていつあそこまで詳細に調べたんだろうかって事。
あの手紙を蓮華の元に残したのは影山君がネイティブ化するのを見る前だった筈だし、擬態天道救出に乗込んだのは影山君の件の後。
そうなるとネックレスの正体や今回の計画についてはほぼ最初から実態を掴んでた事になる訳で、だったらハナから打ち明けて協力すれなり、他のやり方考えるなりすれば話はスムーズに進んだ気がするんですが・・・(^^;
まぁ、そこが天道だと言ってしまえばそれまでですが(笑)

で、根岸達の計画を阻止する為に発信基地に乗込む決意をした加賀美君。
その“ひたすら前に突っ走る”と言う、実に加賀美君らしい姿に、田所さんと岬さんもZECTに対して反旗を翻す訳ですが、この辺りは文字通り“田所チーム”の築いてきた絆と信頼があればこそ。
に、しても・・・このシーンの田所さんの表情、殆ど仁侠映画みたいでちょっと恐いです(^^;

※突入
送信基地は普通の電波の発信局みたいな建物でしたが、世界レベルの遠大な計画だと言う事も含め、どうせならこの番組の象徴の“東京タワー”を決戦の地にしてほしかったと思うんですが、やっぱ色々大人の事情とかあるなかな?(^^;

扉破って“待てい!”って飛び込んでくる辺りは、ガタックの登場シーンとしてはもはやお馴染みと言っていい位、実に“ヒーロー”していて、単純に好きだったりします(^^)

※昔から嫌いだったんだよ
勢いよく飛び込んだ割にはやられっぱなしのガタック=加賀美君・・・(^^;
原因は単に三島さん=グリラスワームが出鱈目に強かったからってだけでなく、ZECTルーパーが変化したネイティブ達に手出しできないで、やられるままに“袋”にされたって部分も大きいでしょうね。

この辺りが加賀美君と天道君の決定的な違いで、前回でもそうだった様に(状況にもよるだろうけど)天道君ならあのネイティブ達を容赦なく“悪に加担する物は容赦はせんぞ!”なノリでやっつけちゃってるだろうけど、例え自我を失っているとはいえど、苦楽を共にし一緒に戦ってきた“仲間”に対しては鉄槌を下せないのが加賀美新と言う人間。
多分、三島さんもその辺りを承知の上で彼らを差し向けていると思われ、実際その通りになった。
そういうバカみたいにまっすぐなヤツだからこそ、三島さんにとって加賀美君は絶対に許せない存在だったのでしょう。
いやまぁ、確かにああいう“暑苦しい男”はリアルに側にいるとちょっと御勘弁ってところはありますが(^^;

・・・あ、もしかしてあのネイティブさん達も本当は加賀美君の事を暑苦しくて鬱陶しいと思ってたから、ここぞとばかりに憂さ晴らしにタコ殴り(蹴り)してたとか(笑)

※愚かな人間など、もう必要ありません・・・
人類ネイティブ化の電波に重ねて演説の放送始めた根岸。
この時の群集のエキストラに混じって劇場版のライダーがお2人出てるそうですが、私劇場版観てないんで“いたよ”って事で・・・(^^;

根岸がこの時語る理念ってのは、要するに人間と言う“個性”と“種”を否定して、皆が同じ種族、同じ思想、同じ理念の元に完全に管理された世界の中で暮らせば、争いの無い平和な世界になると言う訳ですが、それは言わばアジアの某北の大国に通じる、共産主義を装った単なる独裁国家に過ぎない訳です。

先にも書いた様に、白倉Pの手掛けた作品の“敵側”のキャラにはこのテの思想持った者が多く見られますが、これだけあからさまに語っちゃうのは多分「人造人間ハカイダー」の“グルジェフ”とこの根岸くらいなんじゃないかな?
いや、グルジェフと根岸じゃ見た目もキャラも随分と違いますが・・・(笑)
けどそう思ってみると、やはり2人の根底には通じるものがあるよなぁとも思うんですよね。

※お婆ちゃんが言っていた・・・
あの状況からどうやって脱出したのかとか、細かい説明は抜きで天道君見事に復活!
しかも何故かタワーの上から飛び降りて(てか、わざわざ登ったのか!?(笑))カブトエクステンダーに乗って壁を派手に破壊して乗込み、長々と名乗り口上唱えた挙句(前回ラストで掴もうとしてた)“一輪の花”を投げつけた“だけ”で送信装置を破壊すると言うオマケ付き!
もう、ここまで来ると突っ込む方がアホらしくなってきます(^^;
え~~~い、天道だからまぁいいや!!(笑)

けど、「何故助かった!?」「そんな事、俺が知るか!!」位のやりとりは欲しかったかな?www

※自分が変われば世界が変わる・・・それが、天の道!
長過ぎるから省きますが、ここに至る一連の天道君の言葉こそ、正にこの番組がシリーズを通し、視聴者は勿論、天道君自身も辿り着いたテーマであり、文字通りの“天の道”だと言えるでしょう。
ここは先のシーンで加賀美君が言ってた“天道は人間もワームも分け隔てしない”にも架かってる部分で、それは言い換えればワームもネイティブも、例え人間であっても“天の道を外すヤツ”は容赦しないって意味でもある訳です。
だから、その言葉に我に反ったゼクトルーパー達のネイティブに対しては、彼らが自分達の天の道を取り戻した(その可能性があった)から手出ししなかった訳です。

この辺のシークエンスは特に根岸の芝居なんかに顕著に出てる様に、総体的に演出がちょっとオーバー気味で、なんだか舞台演劇か昔の時代劇みたいで、冷静に観てるとちょっと照れると言うか、噴いちゃいそうになるんですが・・・(^^;
そこは恐らく、最終回の最大のクライマックスと言えるこのシーンで、天道総司を最も天道総司“らしく”魅せる為に石田監督が敢えてああいう方向に演出を弾けさせたんじゃないかと。

※大激闘!!!
天道変身→想像以上に三島ワーム強力でカブトピンチ→傷だらけの身体を奮い起こし加賀美変身→カブトとガタック、肩を貸しあいながら立ち上がり、2人揃ってグリラスワームに向かって走って行く。
と、この辺りの流れは理屈抜きで“ヒーロー物”していて、根が単純な私は結構トリハダもので観てました(苦笑)

2人の力も持ってしても適わないグリラスワームに窮地に立たされるカブトとガタック。
この流れで行くと、ここでカブトとガタックの“暴走装置”が同時発動して一気にグリラスワーム殲滅って感じになるのかと思ったけど、結局暴走装置は働きませんでしたね。
加賀美パパが35年間も自我を殺して守り抜いた・・・てか、前回であれだけネタ引張った割には最終回でスルーってのはちょっとなぁ・・・(^^;
いや、例えばあの暴走装置は「クウガ」で言う“究極の力”みたいに、装置の基準を越えた資格者の強い意志で制御出来れば、その強大なパワーのみを使う事が出来る。
各々“天の道”“俺の道”を掴んだ天道君と加賀美君にはそれが可能となった・・・みたいな展開なら、純粋に“ヒーロー物”としてもっと燃える展開になったの思うし、暴走装置と作品のテーマをリンクさせる事もできた筈なので、そこは残念。

ハイパーゼクター召還で一旦は危機を脱したものの、パーフェクトゼクターさえ破壊するグリラスワームに更なるピンチ!
そこにガタックの“カリバーブーメラン”(!!)で活路を開いて、最後は“ダブルライダーキック”(!!!)で遂にグリラスワーム撃破!・・・と、ここの流れは素直に良かった!
肉弾戦主体のバトルはやっぱ「仮面ライダー」の真骨頂だと思うし、ライダーの最後の決め技はやっぱライダーキック以外ありませんからね!(^^)

※おい、起きろ!
グリラスワームに誘爆して人類ネイティブ化の電波発信の要となってたらしい巨大な岩の塊(多分、渋谷隕石と同質の物体で、ネックレスの親玉みたいな物か?)も爆発、施設そのものが崩壊して行く中、炎の中からダークカブトを救出しようとする天道君と、止める加賀美君。
ダークカブトがあの装置に対してどう言う役割りを担わされたかは不明ですが、あの段階では動けない程消耗していたらしいのは画面を通じて判ります。
それでも天道君があれだけ必死に助けようとしたのは、あの時一瞬ダークカブトが意識を取り戻したのを見逃さなかったからってのもあるだろうけど、それ以上に彼に自分の天の道を歩んでほしかったからじゃないでしょうか?
グリラスワームに締め上げられてた時にハイパーゼクター呼んだのは実はダークカブトだった風にもとれるしね。
加賀美君にしてみれば天道を優先する気持は分かるんですが、どうせなら協力して救おうとする姿勢を見せてほしかった。

※この世界を頼んだよ・・・
根岸は人間体のままでZECTルーパーの皆さんをビシバシ裁いちゃってるよ(笑)
その根岸がサナギ体のままだったってのはちょっと意外ではありましたが(予算的に着ぐるみ作れなかったか?(^^;)

突然飛び出して来て、意外と元気じゃんかと思わせておいて根岸を道連れに炎の中に消えたダークカブト=擬態天道。
彼は多分この世界に生きる事よりも、自分という存在を根岸と共に消してしまう事が、総てのケリを着ける事・・・それこそが彼にとっての“天の道”だと結論づけた上の行動だった。
だから、天道に“ひよりが生きていけるこの世界”を頼むと言って、散って行ったのでしょう。

※一度しか言わないぞ
「同じ道を行くのはただの仲間に過ぎない・・・別々の道を共に立っていけるのは・・・」
「友達だ・・・それは、お婆ちゃんの言葉か?」
「いや・・・俺の言葉だ」
もう、クダクダと余計な解説は無用ですね。
天道君と加賀美君のドラマは正にここに結実したといって良いでしょう。
てか、あの“友達じゃない”がここに来てこう来るとは、正直“ヤラレタ”って感じですな(^^;
なんか、駆け寄って抱きついてくる岬さんと蓮華が野暮に思える位です(笑)

そして、同じタイミングでひよりの“HIYORIMIランチ”完成って事で、本編は大団円。

※エピローグ
1年後・・・・って、好きだなぁ1年後が(苦笑)

田所さんは蕎麦屋「たどころ」を(多分)弟さんとやってる模様(恐そうな蕎麦屋だ(^^;)
あの板前姿が異様に似合ってるのはどうしたものか(笑)

岬さんはディスカビル家再興の一貫として、ぼっちゃまの愛したじいやの味を生かしたレストランチェーンの経営。
ぼっちゃま亡き後にそういう方向に転じたと言う事は、ディスカビル家再興に協力する事がぼっちゃまの夢、じいやの夢を叶える事になるからなんでしょうが、意外と岬さん純愛だったんですね(^^;

風間とゴンはこの土壇場でちゃっかり顔出す辺りが実に“らしい”(笑)
結局、ドレイクゼクターの出所とか、細かい部分は明かされなかったけど、色々と印象に残るエピソードを残せただけまだ地獄兄弟よりは救われるかと(苦笑)

蓮華と樹花ちゃんはあの様子だとSalleのアルバイトってところか?

ひよりはSalleのシェフとして働いてる模様ですが、ランチの注文が入ってから出社とは、笑って自転車こいでる場合じゃない気がするんですが・・・(^^;
けど、ここで重要なのは樹花ちゃんがひよりの事を“ひよりお姉ちゃん”って呼んでる事。
ひよりも、樹花ちゃんも、互いの事を知り合い、認めあい、その中心には天道君がいる証でもある訳です。

加賀美君が交番の制服警官ってのはある意味凄く“らしい”落ち着き先だと思いました。
パパが警視総監だからコネか?・・・みたいに一瞬思いましたが、だったら(ZECTでの経験やガタックだった事を考え合わせても)キャリアとまではいかなくとも、最低所轄所の私服警察官になっていても不思議じゃない。
父への反発ではなく、父と分かり合えたからこそ敢えて自ら一般試験を受けて、地元の制服警官となって身近な人達の為に働く道を選んだ・・・そんな感じなのでしょう。
だからこそ、パパも何も言わずにその姿を見つめていると・・・

そして天道。
ドリフ大爆笑並みのチープな合成のエッフェル塔や凱旋門はスルーするとして・・・(^▽^;
どこまで豆腐買いに行ってるんだよ天道!(笑)
察するに、今や世界を股にかける料理人になったってところかな?
最後のアップでニヤリと笑って指差して“Fin”って・・・w
参りました、さすがは天道総司様です!

※おわりに・・・
そんな訳で、私の「仮面ライダーカブト」のレビューも今回でお終いです。
色々不満も多かった作品でしたが、少なくとも嫌いな作品ではありませんでした。

実際「カブト」に関しては、以前の作品に比べると少し辛口な批評が多かったと思うし、特に白倉Pに対しては結構噛み付く様な事を書いていたと思いますが、実はそこは意識的にやってた部分もあります。
中には私の事を“アンチ白倉”みたいに思われた方がおられるかも知れませんが、そう言う訳じゃありません。

「仮面ライダーカブト」と言う作品は、最初から色々な“枷”をはめられた作品でした。
その中で、白倉P始めスタッフさんもキャスト陣も本当によく頑張ったとは思います。
けど、だからこそ、そう言った様々な“枷”を打ち破る様な作品に昇華させてほしいと言う思いが例年以上に強かったのも事実。
色々な“風当たり”に対し、ブログやら雑誌のコメントで“思わせぶり”な発言してる暇があるなら、私を含めたそう言う物言いをする連中を黙らせる様な作品に仕上げてみろ、アンタはそれが出来る人の筈だって思いがあったからこそ、少々厳しい感想にならざるを得なかったんですよね。

ま、その分次作の「仮面ライダー電王」は、ライトタッチの“楽しい”作風になる予感がするので、そこらは素直に期待しています。
特に“モモタロス”さんは、あの容貌ながら予告での“あのキャラ”だとしたら、上手く転べばブレアードみたいなラブリーキャラに育つんじゃないかと、楽しみだったりします(^^)

そんな訳で、私の拙い感想におつき合い下さった方々、本当にありがとうございました!

天の道を往き、総てを司る!

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