カブト.44

仮面ライダーカブト 44
脚本:米村正二 監督:柴崎貴行

なんかこう、凄い正統派な“少年漫画”なノリで、ちょっと戸惑っちゃった位なのは、昨今の“ソチラ系”なノリに慣らされちゃったせいかなと思ったり(ネットやるようになってからわしも随分その世界に“冒された”しなぁ(^^;)
それ位、今回の天道君と加賀美君は熱かったし、ぼっちゃまも熱かった!(^^)

それと、今回はひよりも漸くこちらの世界に戻ってきて、それ自体は良かったんですが、ただこんだけ引張った上に前回のラストで“驚きの展開”を見せた割にはえらいアッサリ帰ってきちゃって、もう少しここは“捻りが”欲しかった。
なんか、米村脚本の良いところと悪いところが両方出ちゃった回だったかも知れません。

それでは今回のポイント
※僕はその方が幸せなんだ・・・
擬態天道と時空の彼方で凄し、2度とこの世界には帰ってこないと宣言するひより。
ダークカブトを庇ったり、天道達の前でシシーラワームの姿になるのはその決意を示すためなのでしょう。

それがひより自身の決意なら・・・本当にそれがひよりの幸せになるなら、自分には成す術が無いってまたも落ち込む天道君、なんだか最近沈んだり浮いたりが激しくて忙しいな(^^;
天道君のこの反応って、まるでいきなりカレシと駆け落ちしてしまった娘の幸せを願う父とか、或いは文字通りそんな妹に対する兄の心境って感じで、なまじ愛し過ぎちゃってる故に冷静にひよりの本心を見抜けないでいるって感じかな?

一方の擬態天道は、ずっとひよりの側にいると言う・・・と、これが後のシーンとも繋がるポイントなんですが、そう言いながらひよりに“ゴロゴロなつく”様な態度をとる事も含め、あれも天道のひよりを想う心が極端なカタチで現れただけで、多分どっちも天道の本心なのでしょう。
ベクトルは逆方向でもひよりを想う気持それ自体は同じ、それは当の(本物の)天道君自身が誰よりも理解できてしまい、更にそれがワーム・・・つまりひよりと“同じ存在”で、そっちといた方が良いとひよりが感じるなら、自分の入り込む余地は無いと感じてしまった・・・そんなところかな。

けど、加賀美君は良い意味でそういった“近親者の感情”とは一歩退いた視点からこの件を見れるからこそ、破かれた絵やひより自身の態度に違和感や疑問を感じれた。
これが最初の頃の加賀美君なら頭に血ぃ昇らせて“とにかくなにがなんでもひより助けるぞゴルァ!”ってなってたと思うから、ここら辺に加賀美君の成長ぶりがそこはかとなく伺えます(ちゅうか、少なくともこのシーンでは天道君とのポジションがいつもとなにげに逆転してます)

※死屍累々
AREA Zにて物凄い侵攻を見せる乃木率いるワーム軍団、もう殆ど戦争映画!
なんと言ってもワームの数の凄さと言ったら文字通り“蟲の群れ”と言った様相で、虫嫌いの人には卒倒モンの光景なんじゃないかと・・・
ちゅうか、あれだけ豪勢にお亡くなりになったらもう本当に全滅しちゃうんじゃないか?>ZECT(^^;

※正義の燃えカス
一応、コレが燻ってた影山君は一旦ここでアニキと離れる事となり、それが後半の展開に繋がる訳ですが、その中途半端に残った“燃えカス”故に影山君はああなっちゃう訳だし、その“燃えカス”すら無くなっちゃったからこそアニキは逆に最後にああ言う行動に出る訳ですよ。
初見の時はさほど感じなかったけど、見直してみるとここも結構“熱い”なぁ。

※俺は現実を見る事においても頂点に立つ男だ
岬さんの言葉を真摯に(?)受け止めたぼっちゃまは、今の自分では乃木=カッシスワームに勝てないと言う現実を受け止め、その代わりに自分を盾にして岬さんを文字通り“守る”という行動を選択。
カッシスワームの攻撃を全て自分の背中に受けながら岬を庇うその姿は、確かに今までのどの姿よりも“漢”らしくてカッコ良かったよ、ぼっちゃま(^^)
登場以来、回を追う毎にギャグ担当指数が高まって行き、最近ではただの“変キャラ”になってしまってたぼっちゃまが、前回から通じて久しぶりに“ぼっちゃま”ではなく“神代剣”を見せてくれた、だからこそ岬さんも漸く彼の事を認める気持になった・・・・うん、熱くていいシーンでした。

それ故に、サソードのマスクからボタボタ落ちるポイズンブラッドを見るにつけ、サソードの下でそれを被った岬さんが“もんじゃ焼き状態”になってる図を連想する“わし自身”に突っ込んじゃう訳ですが・・・(^^;

※強がり
そんなぼっちゃまの“強がってる姿”を見て、ひよりもまた強がっているだけで本当は帰りたがってると気づく加賀美君。
ここに気づくのが天道君ではなく加賀美君だって事がポイントで、先にも書いた様に天道君はひよりに対して言わば“妹萌え”な気持が強すぎて逆にひよりが見えなくなってるのに対し、両者に対して第三者であると同時に“面白いヤツ”なポジションを保ったまま月日を過ごしてきた加賀美君だからこそ、天道の性格もひよりの性格も知り尽くしてるし、故にいい意味で事態を客観的に捉える事が出来る。
言い換えれば、加賀美君でなければあの破られた絵に込められたひよりの本心に気づけなかったかも知れません。
ま、それを最初に違和感感じた時点でそこまで具体的に思い描けなかった辺りも加賀美君らしいと言えばらしいんですが(笑)

※あのワームを倒すのは俺達2人だ!
お前とならあのワームを倒せる・・・・と、これ自体は加賀美君自身も言ってる様に、いつもの“勢い”で言った言葉みたいだったけど、そこからカブトとガタックの技を同時に撃ち込めば、技を吸収する前にカッシスワームを倒せると思考を展開する辺はさすがは天道君らしい。
それ聞いて“俺もそれを言おうと思った・・・”な加賀美君と、それ見てニヤって笑う天道君とか、ここなんかいい感じだな(^^)

ひよりの事が気掛かりながら、今は乃木=カッシスワームを倒して事態を収拾させる方が先決だと変身する2人。
その時、カブトがハイパーゼクターを使った時に時空への扉が開く事が判明(この時点で前回私が書いたヘッポコ考察は敢え無く全否定(T▽T))し、自分が必ず持ちこたえるからと天道をひより救出に向かわせる加賀美君が言うのがこの項の見出しの言葉。
そして、それに対して“いいだろう”と天道君が応えて拳を交わすシーンは、番組開始以来の2人の“積み重ね”を感じさせる、今回一番“熱い”シーンでした!(^^)

※時空の扉
んで、その時空の扉。
エクスモードのカブトエクステンダーで宙に飛んで太陽に重なった黒い穴に突入!・・・って、ビジュアルはカッコ良くていいんですが、見た目は所謂“皆既日食”なのに地上が暗くならないで明るいままってのは、アレが本物の皆既日食とは違って太陽の光を遮る物ではないって事なのだろうけど、じゃあ結局どういう物なのかとか、立川は何故皆既日食と時空の扉の関係を知っていたのかとか、ハイパーゼクターが何故時空への扉を開くのか、細かいところは不明ですが、多分ここいらは華麗にスルーされるんだろうなぁ(^^;
けど、ハイパーゼクターと時空の彼方の世界が擬態天道=ダークカブトとの最終決戦の鍵を握りそうな気はします。

※ザビー復活
けどすぐに敗退・・・・_| ̄|○
影山君の“正義の燃えカス”がザビー復活に繋がった訳ですが、敗北の原因になったのは、カッシスワームを倒すには2つの攻撃を同時に撃ち込み、技の吸収能力を封じる・・・つまり、本来“ザビー”“シャドウ”の根幹でもあった“パーフェクトハーモニー”が必要だったのに、あそこで妙なプライドが優先してそのパーフェクトハーモニーを崩す不協和音に影山君自身がなってしまったから・・・
ザビーにあんだけ執着してて、漸く取り戻したと思ったらこの結果とは、皮肉と言うにはさすがに影山君がちょっと不憫だ。

ちゅうか、矢車さんが資格者として登場した頃を思えば、一番不憫な扱いされてるのは“ザビー”なんだけどね。
その矢車本人に“あっち行け”されたザビーゼクターがちょと可哀想にも思ったり・・・(^^;

※俺はお前とお前のいるべき世界を守る
時空の彼方で天道がひよりを連れ戻すシーン。
ここで描かれる本物と擬態の両方の天道のひよりに対する想いは先にも書いた様に実は双方共天道君の本心。
擬態天道の口から出た“僕は日下部総司として”ってのがポイントで、擬態天道は言ってみれば天道君もひよりも何事もなく日下部夫妻の子供として平和に暮らしていたらと言う“if”の世界の天道君が具現化したした姿でもある訳です。

しかし、現実はそうは流れない・・・
ひよりがこの世界で擬態天道と過ごすと言うのは、言い換えれば現実を受け入れずに自分の殻の中で生きるに過ぎないって事で、実はなにげに今回のぼっちゃまや影山君とも通じるキーワードを含んでる事に今書いてて気がついた(^^;
だからこそ、ひよりがそんな現実の世界で生きて行くために、自分はひよりが生きていける世界とひより自身も両方守ってやるって言うのが本物の天道君の言葉で、より深く本当の意味でひよりを想っているのはどちらかと言うのは謂わずもかな・・・
擬態天道の、閉じた世界でひよりだけをと言うのは実はひよりではなくひよりを愛してる自分が可愛いって意味も含んでる訳で、それを理解したからこそひよりは帰る決心をつけたのでしょう。

ウ~ン、でもそうだとしてもちょっとここは総体的に“言葉足らず”なところがあるかな?
例えひよりがワームでも、ひよりはひよりだと言う事に変りはない。
それを表すのが“ワームだから倒すんじゃなくて人の命や小さな幸せを奪う者を・・・”の下りなんでしょうが、その割には以前暴走してた時は加賀美君に突っ込まれる位無差別にワーム倒しまくってた様な・・・(^^;
その辺りの紆余曲折を経て、今の心情に至ったって部分が描き切れてない事がこのシーンをちょっと唐突に感じさせる理由でしょう。
ここはそれだけを切り取ってみればとてもいいシーンなだけに、ちょっとそれが引っ掛かっちゃうのは残念でした。

※トルプルライダーキック
ボロボロになりながらも天道の帰還を信じて戦い続ける加賀美=ガタック。
かくなる上はAREA Zごと爆破も止む無しと自爆スイッチに手をかける田所さん・・・って、おいおいそれって隕石落下時と同等の大災害になるんじゃないか!?(^^;

そこにバイクに乗ってカブト登場!、約束通り2人で力を合わせて戦う為に・・・
そしてそこに、なんと影山君の仇討ちのつもりなのか矢車も参戦。
カブト、ガタック、キックホッパーがトルプルライダーキックを撃ち込むまでの下りは正しく少年漫画的な熱いノリで良かったですよ(^^)

そしてトドメはハイパーカブトのマキシマムハイパーサイクロンで一掃・・・はいいんですが、あれだけの数をかけらも残さずってのはちょっと強力すぎる気が・・・(^^;

※お前には借りができた
そう言ってヨレヨレの加賀美君に肩を貸す天道君と、それに対して“今度飯でもおごれ”と返す加賀美君・・・
これは柴崎監督のカラーなんでしょうか?、同様のシーンを石田監督や長石監督が撮ると(こっちがそう意識するからかも知れんけど)どうも“ソッチ系”の匂いが底の方から感じられる気がするんですが、少なくとも私は今回はそれは感じなかったし、それはまた調子よく戻ってきた影山に対して“フン”とあしらう矢車のシーンも同様、やはり少年漫画的な熱いノリの素敵なシーンに仕上がっていたと思いますよ、うん。

※壊してやる・・・こんな世界!
擬態天道がまたこっちに来ちゃったのは先の戦いでカブトがハイパーゼクター使ったからまた時空の扉が開いちゃったって事なのかな?
最初ひよりが倒れた意味が分からんかったのだけど、どうもダークカブトがキャストオフしたアーマーが当たったからみたいですな。
あれだけベタベタしていたひよりにそんな仕打ちをするのは、今の擬態天道の中に渦巻いてるのは“可愛さ余って憎さ百倍”的な感情だからなのでしょう。
自分を棄てたひよりと、棄てさせたこの世界を消し去ってしまうのがヤツの最後の目的って感じかな?

そしてその前に現れたのは、あの状況で尚もしぶとく生きてる乃木・・・って、ありゃ?、2人に増えてる!!!??

と、まだまだ波乱を予想させつつ次回へ・・・

装着変身 仮面ライダーカブト ハイパーフォーム
装着変身 仮面ライダーカブト ハイパーフォーム

"カブト.44" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント